とある小学校の設置から始まりました

車椅子で通学する児童のために階段昇降機を設置することになった、とある小学校からご依頼をうけたときの話です。

昔の学校では、クラスの中でリーダーシップがとれる、気持ちのやさしい児童で体力の有る子どもが、
車椅子で通学する児童を背負い教室まで連れて行ってあげたり、
また、その仲間が分担して車椅子を教室まで運んだりしていたものと思います。
現在では危険を回避するために、教職員の方々数人がかりでの作業になり、その負担も大変なことと思います。

階段昇降機を設置した後は、先生や児童の皆さんからお礼のことばをいただくことは多々有り、
私としてもお仕事を頂戴した感謝の気持とその充実感は毎回のように感じていました。

たぶん、どの学校でも同じことが起こっているのだと思いますが、
その小学校では偶然にもいつもとは違う風景を目にすることができました。
設置し終えた階段昇降機を見ながら、児童数名が「この機械は○○組の○○さんが使うもので、壊れたら大変だから、
誰かがイタズラしようとしたら注意しないといけない」といったような話しをしているのを耳にしました。
このとき、私たちが行う仕事は、障害をもつ方々やご高齢の方々の行動範囲をひろげるだけでなく、
こころの垣根を超えることにつながる教育の一環にもなることを感じ、
素晴らしい未来への切っ掛けを作っているのだと知りました。

弊社の提唱している「誰もがあたりまえの事をあたりまえのように生活できる社会を実現する」
という考えはこのときの実体験からうまれています。
私たちは、障害を抱える方々やご高齢者やそのご家族だけのものではなく、周囲の人たちも巻き込み、障害者、
健常者の別け隔てなく、多くの方々が身体的にも気持ち的にも自由に生活できる環境を整え、
健康で長生きできる社会にするために、これからも、新しい技術の開発、細心の注意を払った施工、
気落ち良く使用していただくためのサービスを続けてまいります。